働き方改革と聞いてみなさまはどんな未来を想像しますか?
きっと、すてきな未来が待っているのだろうな。そう思った方はそうなると思います。どうなるのか不安と思った方は現実に危機感を感じている方かもしれません。考え方、感じ方はそれぞれなので、「これが正解」という未来の予想はたてにくいのが現実でしょう。
そんな混沌とした世の中でも、しっかり前を向いて進んでいきたいものです。
考えてみると、色々な事があったかと思います。これを読んで下さっている方、本当にごくろう様でした。色々な苦労を乗り越えてきた方ばかりだと思います。
そんな苦労も今となってはいい思い出。
きっと今回の改革もいい思い出になるのではないでしょうか?
働き方改革のおおまかな内容を把握して私達の未来を明るく予想してみて下さい。
(※下記にあげている内容は働き方改革後の未来を保証いたしません。)
正社員ではない人を正社員に
厚生労働省のホームページには、正社員転換・待遇改善に向けた取組として「正社員転換・待遇改善実現本部」というのがあります。
その本部が「実現プラン」という計画を立て、進み具合の状況を更新しています。
ニート、フリーターの方々への就職を促す項目もあり、国をあげて正社員を増やしましょうという政策のようです。正社員が少なくなってきているともいえます。
会社が正社員を採用していないのでしょうか?物事は常識・雰囲気で流れていくものです。会社が正社員を雇わなくても社会的な信用を失うおそれがないのなら、より効率が良い方を選ぶのは自然の流れです。
そこに国が待ったをかけた形でしょう。
みんな正社員になればどんな未来になるのか。一昔前は正社員が殆どだったと思います。昔みたいに戻るのでしょうか?
正社員のメリットは会社に対して労働者としての権利が、正社員ではない方とくらべて保証されています。会社側としては社会的な信用を失わなければ正社員ではない雇用の方法をとると思います。会社に対して権利を主張しすぎると、会社は大変になります。
雇われる側の意識もかえていく必要があるかもしれません。
会社は未来が不安だから正社員を雇わずにリスクを回避している。未来が明るくなれば不安が無くなります。
会社に依存するのではなく、助けてあげるくらいのおおらかさがあってもいいのかもしれません。そのおおらかさに答えられない会社は自然と人もあつまらなくなり成立しません。
私達が会社を支えているのだ。そういう自分のイメージをあげる政策となる事を願っています。
賃金を引き上げて労働の生産性を向上
最低賃金を押し上げる政策をされています。
最低賃金については、「働き方改革実行計画」において、「年率3%程度を目途として、名目GDP成長率にも配慮しつつ引き上げていく。これにより、全国加重平均が1000円になることを目指す。このような最低賃金の引き上げに向けて、中小企業、小規模事業者の生産性向上等のための支援や取引条件の改善を図る。」
厚生労働省ホームページより抜粋
最低賃金は変化していきますので、正確な情報は以下より確認してください。
最低賃金に対する特設サイト 出典:厚生労働省
最低賃金が一番高いのは首都圏です。低いのはダントツで九州でした。地域別最低賃金と特定(産業別)最低賃金の2種類がありますが、一般的に地域別最低賃金を知っておけばよいと思われますが載せておきます。
出典:厚生労働省特定(産業別)最低賃金の全国一覧
働く地域により200円以上の差があります。首都圏が高いようです。8時間労働として、一日1600円の差がでる計算になります。
一ヶ月20日働いたとして3200円の差、12ヵ月で45万6000円の差が生じる計算になります。
最低賃金はその値域の生産性の平均で算出され、各都道府県で決められる様です。最低賃金を押し上げる政策を国が出しているので、各都道府県は生産性を上げるとりくみを様々に行なっている状況と考えられます。
地域を愛し、地域のためになる行動を行う意識で生産性をあげ、最低賃金を引き上げていきましょう。地域のためになる行動は様々であると思います。それぞれにアイデアを出して、小さな事からでも一歩ずつ進んでいきましょう。
アイデアがわかない場合も大丈夫です。各都道府県では様々に地域振興の取組がなされているので、それに参加するのも選択肢の1つです。
長時間労働を少なくしていきましょう
過労死が社会問題となっています。原因はサービスを受ける側とサービスを提供する側の意識の差のようです。
よりよいサービスを受けたいと思うのは自然な事です。しかし、世界標準で考えれば、質の良いサービスはそれなりの対価が必要です。
日本ではそれなりの対価を払わずに、質のよいサービスを求める傾向にあるとの事です。グサリときた方大丈夫ですよ。私もグサリときましたから。
それなりの質を求めるならそれなりの対価を。
長時間労働を少なくしていくキーワードかもしれません。それを踏まえどのような取組がなされているか見ていきましょう。
長時間労働削減推進本部というのがあります。長時間労働をさせない基準をあげています。その中にメンタルヘルスの取組もあり、最近あなたの職場でも何らかの取組がなされたのではないでしょうか。
労働条件に対して何らかの質問があるという方は下記に相談を。
労働条件相談ほっとライン
~ 平日夜間・土日に、無料の電話相談を実施しています ~
【フリーダイヤル】0120-811-610 (はい! ろうどう)
携帯電話・PHSからも利用可能
相談対応時間: 平日(月~金) 午後 5時~午後10時
土・日 午前 9時~午後 9時
※ 年末・年始(12月29日~1月3日まで)は除く。
「労働条件相談ほっとライン」は、違法な時間外労働・過重労働による健康障害・賃金不払残業などの労働基準関係法令に関する問題について、専門知識を持つ相談員が、法令・裁判例などの説明や各関係機関の紹介などを行う電話相談です。
(厚生労働省委託事業であり、「労働条件相談ほっとライン」より事業場に対する指導等はできません。)
電話相談は、労働者・使用者に関わらず誰でも無料で、全国どこからでも利用できます。匿名での相談も可能です。
厚生労働省:ホームページより転載
長時間労働に対する取組は様々にあり、上記はその一部です。
厚生労働省のホームページを見てみると長時間の労働は法律で禁止されているのがわかります。私達ひとりひとりの意識が大切です。いままでの習慣や常識を一度見直してみる事をおすすめします。
例えば、長く残って仕事をする事が美徳という考え方で仕事をしている人達が周りに多いのであれば、その人達の内面を見てみてあげましょう。
その人達は認めれたい、給料が上がって豊かな暮らしをしたい。そう願っていると思います。あなたの望みが同じならば長く残って仕事をする事も悪い事ではありません。しかし、もっと余裕のある時間が欲しいと思ったなら法律を守ってきちんと帰りましょう。
長く残らないと給料が少なくて生活が出来ない。そういう方もおられると思います。生活習慣を見直してそうならはっきり言って給料は低いと思います。上記にあげさせて頂いた「労働条件相談ほっとライン」等に相談する事をおすすめいたします。
転職や再就職が不利にならないように
現在の日本では転職者や再就職者は、その方がもっている能力よりも条件が良くならない印象を受けます。このような背景もあり、転職や再就職が難しいと考える人が多いのではないでしょうか。
国の対策はあるようすですが、再就職の為の技術支援が多く感じます。もともと備わっている知識や技術を正当に評価し転職や再就職に反映させる取組はされているのですが会社の対応が遅れている印象です。今後の課題でしょう。
転職者や再就職者に対しての世間の風当たりは今だ強いようですが以前よりは穏やかになってきていると思われます。会社に一生務め上げるのが普通とされてきた世の中ですから、いきなりは変わらないでしょう。しかし、徐々に変化はしています。私達が個々に行動を起こし納得のいく会社を作っていく意識が必要です。
柔軟に働いていく
柔軟な働き方に関する検討会という会議を労働基準局が行なっています。内容は皆さまも聞いた事がある「テレワーク」が主な検討内容となっています。
テレワークとは?
インターネット等を介して行う仕事です。国の政策ですので、今後ますます増加していく事と思います。会社の仕事は一部在宅で行う企業も徐々に増えています。
テレワークには雇用型と自営型にわかれて検討されています。現実の世界がインターネットに移行したと考えればイメージしやすいですね。
インターネットを通じて仕事を探すのが雇用型。インターネットを通じて仕事やサービスを提供するのが自営型です。
サラリーマンと自営業。そんな分け方でしょうか?現実の世界がインターネットに移行しています。SFの話ではなくて現実なんですね。こんな時代に生まれて大変だ、と思うのか。こんな時代に生まれて不安だけどなんだかワクワクする、と思うのかはそれぞれです。どうせなら前向きにとらえていきたいものです。
活躍の場を増やす
仕事と子育てをしている女性、高齢者、障害者の方々に対して活躍の場を増やす取組がなされています。具体的には金銭的な支援で国が予算を出しています。大まかな方向性は、働きやすさ、働く場所の拡大、働く場所の改善のようです。
項目がおおく存在し政府主導では限界がある印象を受けます。各行政機関と連携して私達が参加して作り上げていくのが前提と考えた方がいいでしょう。
どうにかしてくれると政策を待っていると見逃します。必要な時によりよい判断ができるよう日頃から情報収集をしていきましょう。
1つ例を挙げれば、高齢者、障害者等の活躍をすすめる政策に383億円の予算が考えられています。働く場所や内容を充実させる目的があります。おおまかな方向性がありますので、自分達の地域では具体的にどのように取り組まれているのか興味が湧きます。
外国人の労働者を受け入れます
技術・知識の問題。労働力の問題。日本の人口減少の問題。
おおまかに、この3つの問題の解決方法として外国人を受け入れる議論がなされています。
外国人の方々から見て、日本に行きたいと思ってもらえるような国を維持していく事が大切です。
外国人の方々すれば、日本に来るかどうかを決めるのはその方々です。日本がいくら許可しても、外国の方々から魅力がない国となっては来て頂く事はないでしょう。
外国人の方々も様々です。日本人も素晴らしい人もいますし、そうでない人もいます。それぞれです。より素晴らしい外国人の方々に来て頂けるように心がけていきたいものです。
まとめ
今回は働き方改革の全体像を7つの項目にわけて説明させて頂きました。
情報は常に変化し、新しいものへと変化していきます。こちらでも細心の注意を払い更新をさせて頂きます。
働き方が大きく変化していき不安も当然あります。しかし、不安の裏は安心です。安心の部分をさがしながら前に進んでいきたいものです。
福澤諭吉もこう言っています。
自活の道を知らない者は、独立した男子ではない。
会社だけに頼らずとも上手くやっていけるさ。そういうおおらかな気持ちをもって独立した男子(女子)になっていきたいものです。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
「中高年の暮らし」でした。